当ページでは、フィリピンパビリオンが完成するまでの流れを、実際の現場写真とともに時系列でご紹介しています。
工事は2024年5月の基礎工事から始まりました。
鉄骨を組み、内装を仕上げ、完成に至るまでの様子をまとめています。
写真だけでは分かりにくい工程については、どんな作業を行っているのかを解説として添えております。建設現場をご覧になったことがない方にも、工事の流れを知っていただければ幸いです。
工事中の様子
基礎工事(2024年5・6月)



1:着工前
工事が始まる前の敷地の様子です。周囲には安全確保のためのバリケードなどが設置されていますが、この時点ではまだ本格的な工事は始まっていません。
2:基礎掘削状況
建物の基礎をつくるため、地面の土を掘る「基礎掘削」の様子です。
基礎は建物を支える重要な部分で、基本的に地面より下につくられます。そのため、まずは基礎を設ける場所の土を掘る作業から進めていきます。
3:基礎コンクリート打設完了
掘削した場所に基礎コンクリートを作る「打設」が完了した頃の様子です。
写真は、打設したコンクリートを適切な状態で固めるための「養生期間」を終えて型枠を取り外した状態です。この工程を経て、建物を支える基礎が作られます。
上部木造躯体工事(2024年7月)



4:外部足場組立
建物の骨組みをつくる「上部躯体工事」に向けて、足場を組み立てている様子です。
この時点ではまだ建物の骨組みは立っておらず、木造部分の工事を安全に進めるための準備を行っています。
5:木造躯体建方
建物の壁となる「CLT」を組み立てている様子です。
CLTとは、木の板を繊維の方向が直交するように重ねて接着した木質材料です。板を組み合わせることで強度を高め、大きな壁などにも使用できます。
6:木造躯体建方完了
壁となるCLTの設置に加え、屋根を支える梁などの組み立てが完了した頃の様子です。
建物を支える木造の骨組みが組み上がり、建物全体の形が見えるようになりました。
屋根・1階床工事(2024年8・9月)



7:折板屋根葺き
折板とは鉄の板を山や谷に折り曲げた屋根材のことです。工場・倉庫・スーパーなどの大きな建物の屋根によく使われています。長くて重い折板をそのまま人力で運ぶのは大変なのでクレーンで吊り上げて屋根の上に並べていきます。並べた折板を金具でしっかり固定して雨風にも飛ばされないようにします。
8・9:土間コンクリート打設
土間コンクリートとは地面の上に直接打つコンクリートの床のことです。下地づくりとして地面を機械でしっかり踏み固めます。地面からの湿気がコンクリートに染み込まないように防湿シートを敷いてその上にコンクリートのひび割れにくくするために鉄筋を並べます。ミキサー車で運んできたコンクリートを流し込んでいます。
外装ファサード工事・内装工事(2024年10・11月)



10:キャノピー鉄骨建方
建物の正面部分となる「ファサード」の工事を進めている様子です。内装工事と並行しながら、外観も徐々に完成形へと近づいています。
11:R壁鉄骨建方
ファサードは湾曲した形状や細かな部材が多く、複雑な構造となっています。骨組みに、フィリピンのサプライヤー様から供給されたラタンによる装飾を取り付けるため、それぞれの形状や取り付け方法について、各方面との合意形成を重ねながら工事を進めました。
12:吊り物鉄骨下地取付
建物内の大きな空間は、万博開催時に展示室・展示エリアとして使用される場所です。
展示物を天井から吊るすため、「ブドウ棚」と呼ばれる格子状の骨組みを設置する必要がありました。この部分の仕様や施工方法について関係者間で調整を重ね、11月末頃から工事が進められました。
建築工事完了(2024年12月)



13:展示室 空調ダクト工事
写真奥(壁際)に見える銀色の設備は、室内の空気を送る「空調ダクト」です。ブドウ棚の設置と関係するため、調整期間中は展示室上部の工事を進めることができず、その間はバックヤードや外装など、施工可能な部分から工事を進めていました。
14:外装ファサード鉄骨完了
15:BOH棟完了
BOHとはBack of House(バック・オブ・ハウス)でお客様が立ち入らない、スタッフだけが使う裏側の建物のことです。厨房、事務室、会議室、トイレなどの部屋があります。
外装装飾・内装展示工事(2025年2・3月)



16:外装ラタン取付
建物の外装に、ラタンによる装飾を取り付けている様子です。湾曲した建物の形状に沿って、ひとつラタンを取り付けていくことで、さらに外観が完成時の姿へと近づきました。
17・18:内装展示工事
建築工事から展示工事へと工程が移り、建物内部では展示に向けた施工が進められています。
展示スペースの壁面などがつくられ、万博会場として実際に来場者を迎える空間へと仕上げていく段階です。
完成(2025年4月)






外装・内装の工事を経て、建物が完成しました。
展示室では、「ブドウ棚」から展示物が吊り下げられ、来場者を迎える空間へと仕上がっています。



完成した会場で、オープニングセレモニーが行われました。
建設工事から展示工事へと工程が引き継がれ、約1年にわたって形づくられてきた建物が、万博のパビリオンとして来場者を迎える段階を迎えることができました。

